抽象視点

私は小さい頃から抽象的なものばかりに興味がありました。例えば人と話していて、その話の内容よりも、どうしてその話を持ち上げるのか、心では何を思っているのか、といったことに強い関心があったようです。まぁ、ある意味とても興味の範囲の狭い子供です(==;)
私が自分の抽象的な面に気づいたのは、高校生のときに読んだ阿部公房の作品が影響しています。砂の女、赤い繭、棒になった男、などのシュールレアリズムに触れることで、ある種の考え方が完全に決まってしまいました。私が赤い繭の読解文を高校の先生に提出したとき、『ものすごい読解力だね!!』ととても誉められたのを覚えています。何かを一生懸命勉強しようなんていうきっかけは、きっとうれしさや憧れから始まるものですね。
でも、私は理系を目指していたので、んな考えは邪魔以外の何者でもありません(笑)。なんで理系に来てしまったのか、ホントよく分からないから人生は面白い(´ー`)。そして、時にはそんな無駄な回り道で獲得したモノが人生で大変役に立つときがあります。そういう瞬間に、とびきりうれしい気分になれるから、また回り道して別なことを始めます(笑)。