プロフェッショナル

多くの方は初めに具体的な夢ありきでプロに憧れます。しかし、本当のプロフェッショナルは”なる”以前に行動を起こしているものです。これが理解出来ずに迷走している状態が自分探しの旅でしょうか。才能あるプロの方は、”なる”以前から何かを”している”わけですが、実はプロであることは、逆に言えばそれしか出来ないという「集中力の偏重」でもあるのです。”なりたい”と焦がれる思いに秘める「格好よさ」への憧れとは正反対の深いコンプレックスが職人をプロたらしめています。気付けばしていたことが一番の天職だと思うわけです。人として、当たり前の幸せを有していない方がプロに相応しい。
時々センチメンタルにそんなことを思い、私は生きることに不器用な人に手を差し延べたくなる。それは自分を見ているようだから− もちろん、プロフェッショナルには同情なんて不要だから、ただ静かに遠くから見守るだけだけれども。