雨に謳えば

面影は本来、御母影から来ているのです。何故そんなことを突然言うのかって? ネコソギラジカルという小説に、面影真心という名前のキャラクターが登場するのですが、『作者がそういう背景ちゃんとわかって小説家いてるのかなぁ?ん〜?』なんて、ニヤニヤしつつ下巻の発売日を手薬煉ひきながら待っているからです。
私が面影を感じる音楽は映画音楽なんですね。白い恋人たち、ライムライト、地下室のメロディ、太陽がいっぱい、第三の男等・・・ 最近は頭を使うことが多いので、BGMでも借りに行こうとTSUTAYAに行きました。でも、レンタル店って基本的にベスト盤ばかり何かの一つ覚えのように複数枚置いてあるんです。何のロマンも感じない。特に、サントラ、ジャズ、クラシックコーナーなんて死んでいるも同然。JPOPがやけに多くてバランスが破綻してます。私は借りるだけだから、別に文句は言わないけど、iPodで音楽を聴いていると、ベストアルバムほど悲しいアルバムはないよ。アルバム名に”*****Best”ばかり並ぶのはあまりにも味気ない。
そんなことを考えていたら、面影が形骸化されてしまうようで借りるのを止めてしまいました。数えてみたら、私のiPodの中にはベストアルバムが10枚入っていました。iPodのように予め複数の曲を持ち運べるようになれば、ベストアルバムの文化は払底されてしまうのでしょうか。以前は複数のアルバムから気に入った曲だけを再生することなんで出来なかったから、カセットテープを使って”マイベスト”を作ったりしたものです。