殺菌、除菌、抗菌

一時期抗菌グッズがブームになりました。今でも抗菌処理を施されたグッズが売られています。大体抗菌というと「銀イオンが〜〜」という如何にも科学的な説明がつき物ですが、実のところ、銀のイオンなんて嘘っぱちですよね。イオン化傾向を見たって、そんな簡単に銀が溶けるわけがありません。でも抗菌作用は事実です。銀にはバイ菌の構成元素の中のイオウを捕まえて離さない性質があります。だから、銀に触れていると菌が繁殖できずに自然死滅してしまいます。その効果を抗菌と言います。ですが、銀は高いので、銀と言っても銀そのままの状態では抗菌にはあまり使われません。ゼオライトという格子に銀を閉じ込めて使います。閉じ込められることで、抗菌作用はより強くなるからです。
さて、見て来た様に抗菌作用には”直接菌を殺す能力”は全くありません。構成原子にイオウが入っていなければ効き目がありません。それが抗菌という言葉の意味です。だからといって除菌作用のある洗浄具を使ったところで、菌を完全に駆除することは出来ません。除菌は6割程度の菌を除去する効果のことを言うからです(笑) まぁ、"殺菌"レベルになるとようやく9割の菌を殺すことが出来るのです。なかなか無いでしょ? 『殺菌』効果のある洗浄剤って。
話は変わって、これからは光による菌の洗浄を行うことになるかもしれません。深紫外線を用いると殆どの菌を殺すことが出来るからです。あ、もちろん周期表の特性どおり、金や銅にも銀と同じ抗菌作用があります。緑青には毒があるので銅は使いどころが難しく、金は高価です(´〜`;)
PS: はてなのワードは良いね〜。抗菌の意味が良く書けてます。すばらしい♪