ハック界のヨン様

新しいカテゴリとして[科学]っていうのを始めようと思います。その方が私も話しやすいのです。でも途中で飽きて止めてしまうかもしれません(笑)
ヨン様というと、韓国ブームの今では冬のソナタで主役を演じたペ・ヨンジュンのことですが、そのヨン様が流行る前に『DVDヨン』というハッカーがいました。彼はDVDのスクランブルを破ったことで有名です。DVDビデオにはパソコンでコピーできないように、中身をコピーしようとするとスクランブルが入ってしまいます。というわけで、彼にちなんでDVDのお話です♪
CDにはおよそ700MBのデータが入ります。DVDには(片面で)4.3GB程度のデータが入ります。どうしてDVDにそれだけの大容量データが格納できたと思いますか? 「ディスクを読み取るのに短波長レーザを利用して、記録密度を増したからだよ」って優秀な小学生ならば答えるでしょうね。もちろん正しい。全く間違っていません、その通り。でも残念だけど、その解答では50点ですネ。
従来よりも短波長レーザを使って記録密度を2倍に向上できたとすると、それだけではDVDには片面1.4GBしか書き込めません。1.4GB < 4.3GB の容量の食い違いの原因は、単純なことです。つまり、「レーザ(記録密度向上)の他にも工夫があったから」と考えられます。
マスメディアはこぞって「DVDの青色レーザ!!」とはやし立てるけれど、各メディアの進化の過程を追って考えていけば見えなかったものが見えてくるはずです。誰かに教えて貰った解答だけで満足して、そこで思考を止めてしまってはダメです。それを踏み台にしてもっと考えなければなりません。
CDは元々音楽用のフォーマットをPC用に後から利用しただけです。本当はオーディオ用です。DVDは様々なフォーマットの観点から考えて作られたものです。よって、DVDにはない冗長性をCDは持っています。それはね、データの記録方法ですヨ♪ 当然CDのほうがデータの記録方法に無駄が多いに決まっている― だから、DVDとCDの本当の決定的な違いというのは、レーザだけではなくて、データの記録方法にもあるのです。CDにDVDと同じデータの記録方法を用いると、およそ2GBほどデータを記録することが出来ます。2GBですよ! もしCD-Rに2GBも記録できるのなら、DVD-Rなんて要らないと思う人も多いんじゃないかなぁ?
データの記録方法を変えることで、およそ容量を3倍に増やすことが出来ます。これと先の記録密度の話を総括すると、700MB -> 1.4GB -> 4.2GB ってな感じになります。もちろんアバウトな計算です。ハードとソフトは互いに絡み合った2重螺旋のように進化します。ココで肝心なのは、そこらに転がっている解答で満足してはいけないということです。そして、自分で思考することが大事なのです。もし今後、DVDに代わる新しい規格が現れたとき、従来よりも圧倒的にデータ容量が大きかったとしたら、色々考えてみてください:-P 絶対にピックレーザだけではなく、何か他の要因があったりするはずなのです。
さてDVDのヨン様は、DVDのスクランブルを解くためのフリーツールを、ネットで公開して捕まってしまい、今魔女狩り裁判を受けています。ヨン様の落とした影響は、音楽ファイルでいうmp3と同じくらい大きなことで、良くも悪くも彼の投じた一石がライフスタイルを変えてしまいました。
あ、いつもの如く、私は自分のテキトーな頭の中の記憶だけで書いているので、間違っているとしても苦情は要りません。不満があるのなら、自分のサイトでお願いしますね(笑)。